2021年6月号の一覧

症状が出やすい夏こそ放置は禁物『爪水虫』

夏は、水虫の原因である白癬菌が最も活動的 になり、感染が広がりやすい季節です。日本に おける大規模疫学調査によると、日本人の5人 に1人が水虫、 10 人に1人が爪水虫(爪白癬) に感染していると推定されますが、放置してい る人も少なくありません。爪水虫は、適切な治 療を受ければ治る病気です。家族や周囲の人に 広げないためにも、爪水虫の最新治療と予防法 について、知っておきましょう。

「とにかく安静」から「運動して改善」へ『慢性腎臓病』

慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の働きが徐々 に低下するさまざまな病気の総称です。国内の 患者数は最新のデータでは約1450万人と推 定され、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が原 因で発症し、腎不全から人工透析を受けるにい たる高齢者が増えています。以前はなるべく安 静に、と考えられていましたが、適度な運動は 腎機能を悪化させることなく、生活の質の改善 をもたらす効果があることがわかってきました。

はじめよう! 健康習慣「ピラティス」エクササイズ

健やかな生活を送るために大切なこと、習慣にしたいことをこのコーナーで紹介します。今回は、中高年でもはじめやすいエクササイズ「ピラティス」の基本動作です。レッツ・スタート!

若者の心身に悪影響、病気としての理解を『ゲーム障害』

「ゲーム障害」という病気をご存じでしょう か。スマートフォン(スマホ)やパソコンで 提供されるゲームに熱中して、勉強や仕事が 手につかず、健康まで損なってしまう依存症 です。患者の多くは未成年で、心身の成熟期 であり進路を決める時期なので、将来への影 響は計り知れません。コロナ禍でプレーの長 時間化も懸念されています。その実態や治療 法、家庭でできる予防策などを紹介します。

手術でよくなる認知症『特発性正常圧水頭症』

歩行障害、認知障害、排尿障害……。どれも高 齢者に多い症状です。そのため、ゆっくり進行すれ ば「年のせい」と思いがちです。しかし、歩行障害 が顕著で、さらに認知障害や排尿障害を伴っている 場合は、特発性正常圧水頭症かもしれません。この 病気は、手術によって症状を改善することが可能で す。正しい診断と適切な治療を受けることで、QO L(生活の質)は向上します。そのためには、病気 のサインに早く気づくことが大切です。

コロナ禍による屋外活動減少で増える可能性も『強度近視』

近視が進行し「強度近視」になると、失明 したり視覚障害が生じたりする緑内障や網膜 剥離などに罹るリスクが高くなることをご存 じでしょうか。近年、世界中で近視の激増に 対する懸念が広がっており、中国やシンガ ポールなどでは政府が近視削減対策に力を入 れ始めています。近視は、単にメガネやコン タクトレンズで矯正すればいいわけではない のです。強度近視にならないようにするには どうしたらよいのか、その予防法と近視の治 療法について知っておきましょう。

自分のタイプを知って早めに対処『中高年の尿トラブル』

40 歳以上の日本人の3人に1人は尿トラブル に悩んだ経験があるといわれています。頻繁に トイレに行きたくなる頻尿、ふとしたことで漏 れてしまう尿漏れなど、年のせいだからとあき らめたり、恥ずかしいとためらったりしていま せんか。頻尿や尿漏れにはさまざまなタイプが あり、正しく対処すれば改善できる病気です。 この病気についてよく知り、今日からできる対 策や症状に合った治療を始めていきましょう。

生活改善と治療で避けられる『大動脈瘤と大動脈解離』

心臓からおなかにかけて体の中心を縦に貫い ている大動脈。ここに生じる大動脈瘤と大動脈 解離は、命を落とすリスクが高い病気にもかか わらず、自覚症状や前兆がほとんどありません。 「サイレントキラー」「時限爆弾」と呼ばれるゆ えんですが、だからこそ瘤や解離が見つかった ら、破裂させたり悪化させたりしないことが大 変重要です。瘤や解離の発症の仕組み、最前線 の治療、そして日常生活での留意点や予防のた めにできることを紹介します。

原因に応じて適切なケアを『口臭』

口臭は人間関係に影響を及ぼすデリケート な問題ですが、自分では気づきにくいもので す。ところが、新型コロナウイルスの感染拡 大に伴って日常的にマスクを着けるように なった結果、自分の口臭に気づく人、気にな り始める人が増えています。口臭は原因に応 じた対策を講じることで、他人に不快感を与 えないレベルまで軽減することができます。 口臭が生じる仕組みを知り、適切なケアで予 防しましょう。