2021年9月号の一覧

下澤達雄先生の臨床検査かわら版
生理検査について知っていますか?(1)

生理検査と呼ばれる検査を知っていますか。病院で受ける検査にはいろいろありますが、 生理検査は測定機器を使って直接患者さんの体の状態を診る検査です。 今号では、そんな生理検査について紹介します。

コロナで深刻化、がんや心血管疾患を招く『座りすぎ』

「このごろ、座っている時間が長いなあ……」。そう感じることはありませんか?コロナ禍で外出もままならず、仕事もリモートとなれば、家でじっとしているのは避け難いこと。ところが近年、「座りすぎ」は「第二の喫煙」と呼ばれるほど健康に悪影響を及ぼすことが、世界各国の研究でわかってきたのです。老後の自立した生活を困難にするフレイル(虚弱)にもつながります。リスクを正しく理解し、「座りっぱなし」にならないための工夫を実践しましょう。

目の症状がなくても楽観は禁物『糖尿病網膜症』

糖尿病網膜症は糖尿病の3大合併症の1つです。かなり進行するまで自覚症状が現れないことが多く、視覚障害の原因疾患の第3位になっています。人が五感から得る情報の8割は視覚が担っており、視覚が障害されるとQOL(生活の質)が著しく低下します。糖尿病と診断されたら直ちに眼科を受診し、その後は定期的に検査を受けましょう。そうすることで発症予防や早期発見が可能になり、視覚機能を守ることにつながります。

歩行を失うのは、ささいな異変から 『足病変』

聞き慣れない言葉ですが、足病変とは足に起 こるトラブルの総称です。足の傷のほか、ウオ ノメやタコ、水虫など、たいしたことはないと 考えがちの病変がいつの間にか悪化し、足を切 断したり、命を脅かされたりする場合があるの を知っていますか。特に糖尿病の人や人工透析 を受けている人は要注意です。ただし、日ごろ から注意すれば予防が可能です。健康的な毎日 を過ごすために、自分の足を守る方法を知り、 適切なケアを始めましょう。

近年、治療薬の選択肢が増えている『便秘』

「強くいきまないと便が出ない」「残便感が あってすっきりしない」……。子どもから高 齢者まで多くの人が悩んでいる便秘は、精神 的に落ち込んだり憂うつになったりなど、生 活の質を低下させる病気です。しかし、便秘 は排便習慣や食生活の見直しによって解消さ れる場合もあります。また近年、便秘の治療 薬の選択肢が増えています。便秘は治療でき る病気ですから、自己流の方法で対処したり せず、適切な治療を受けましょう。

時間栄養学を考えた食事のリズム

食事について考えるとき、「体によい栄養素は?」など、 その内容ばかりに目を向けてしまいます。<br> しかし、最近では「いつ食べるか」を重視する時間栄養学という 考え方が注目されています。どのようなことなのでしょうか

「腸内環境」を整え、健康を保つ『栄養の新常識』

近年、「腸内環境」という言葉をよく耳にします。腸内環境とはどういうものか。そして、腸内環境を整えるためには、どのようなものを食事にとり入れたらよいのか、考えてみましょう。

「腸内環境」を整え、健康を保つ『栄養の新常識』

 前回、「腸内環境」を整え、健康を保つ食事のとり方について解説しました。今回はその実践編。腸内環境を整える簡単レシピを紹介します。

特徴を知って 上手に取り入れよう『オンライン診療』

新型コロナウイルスの収束が見えないなか、 感染を恐れての受診控えや、それによる重症化 が懸念されています。特に基礎疾患を持つ人に とっては深刻な問題です。非対面で受診できる オンライン診療の規制が緩和され注目を集めて いますが、利用の仕方がわからず、ためらって いる人が多いのではないでしょうか。オンライ ン診療とはどのようなものなのか、制度や特徴、 活用のコツなどを紹介します。

オンとオフを切り替えて生活リズムを『コロナうつ』

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、 働き方の変化やさまざまな自粛が求められる ようになりました。多くの人は、それに応じ て新しいライフスタイルを模索しながら実践 しています。慣れ親しんだ生活リズムと違う 日常は、それ自体がストレスとなり、憂うつ、 不安、意欲の低下といった心の問題を引き起 こす原因となります。俗に“コロナうつ”と 呼ばれる、コロナ禍による心身への影響と、 その対策を紹介します。